2012年03月27日

町のハンコ屋さん。アイデア一つで楽天売上ランキングのトップに!

世界中でIT化が急速に進む現代、鉛筆を持つ機会よりもパソコンを使う機会が増えるなかで、

特に重要なことを記すものは今でも紙とペン。そして最後に必ず印鑑を押したものではないでしょうか。


朱肉をつけ、紙に押すハンコ。

今回はこのシンプルな商品の中に世の中のニーズとアイデア、

そして大きな夢をもとめ奮闘する

株式会社岡田商会 取締役部長 岡山耕二郎様にお話しをうかがってまいりました。

 

Q.今も昔もハンコというものは広く社会で必要とされ、今後も無くなることはないものだと思うのですが、

近年その業界で特に力を入れていかなくてはならないものは何だと考えていますか?

 

A.今はメールを送信してOKの時代ですよね。特にここ5年のうちに急激に紙を使用するということが

会社でも少なくなってきていますね。

そうなると、弊社のような会社はこの先どうやっていこう・・ということになるのですが、

ではハンコというのは「紙に使用する以外にどういう使い道があるだろうか?」ということを

常に考えることが大切だと思っています。


Q.御社の商品が楽天のハンコ部門でトップの売上を記録したそうですね。


A.ある日、同業者から「子供が小学校に入学するんだけど、教材や体操服などに名入れするものが多くて大変だ」

という話を聞いたんです。

それを聞いたとき、とっさにスタンプが役に立つと考え、色々と調査をしました。

道具に名入れをするというものは他でも既にあったようなのですが、

弊社では、小学校に入学する子供たちがどのようなものに名入れをするのか。

そしてどのような内容のスタンプを揃えれば役にたつのか。

といったことを徹底的に社内スタッフと考えたんです。

 

【名入れスタンプ“おなまえ〜る”】


http://www.onamae-le.com/


hanko01.jpg

 

子供が喜びそうなパッケージ

 


 
 

hanko02.jpg

 

インクとスタンプを梱包



hanko03.jpg

 

豊富なスタンプパターン

 

hanko04.jpg

 

くっきりとしたフォント

 

Q.アイデアを生み出すために習慣的にやっていることはありますか?

 

A.特に意識をしているわけではないのですが、ソーシャルネットワーク。

TwitterFacebookは色々なアイデアがつまっていると感じることが多いです。

たとえば文具好きな人の”つぶやき”を日々観察していると、「こんな文具があればいいのにな・・」という類のことがよく見て取れるんですね。

そこの“つぶやき”をただの落書きとして見るのではなく、本気で世間のニーズとして見るように意識するとアイデアが湧いてきます。

その他には、全く違った分野の店を多く見て回って、何が売れているのか?ということを無意識に調査しているように思います。そこで「何故この商品がお店に置かれているのか?」というその意味まで考えるようにしています。

そうすると、今時のお客さんが何を求めているのか?という予測ができるんです。

そういったことから自分のアイデアが膨らんできます。

あとは、やはりお客様と直接やりとりするということは大切にしていますね。

私の立場からすると、そこはスタッフに任せておけばいいのかもしれませんが、

そうしてしまうと、本当の意味でのお客さんの声が伝わらなくなってしまいますよね。

直接お客様の声を聞くというのは、頭だけではなく“皮膚感覚”でわかるというか。(笑)

同じ場を共有するということで自分だけでなく、お客様もこちらのことをわかってもらいやすいんです。まあ“皮膚感覚”という言い方をしましたが、理屈を超えてお客様と信頼しあえる機会を作ることは大切なことだと思うんです。


業者が「こんな商品があったらいいのでは?」と考えだすものと、

お客様が「こんな商品がほしい」というもののズレがいつも大きすぎるんです。

お客様からすると、ハンコ業界の「ハンコはこうあるべき」というようなものは、

どうでもいいんですよね。そしてハンコ業者はお客様の気持ちが見えてないことが多いと感じています。


そいういう意味では弊社は業界の言うことは聞かず、「お客様の言うことが全て」

ぐらいの気持ちで日々商品について試行錯誤しています。



Q.今も昔も変わらず重要書類は必ず、紙にハンコだと思うのですが、

それでもやはり不景気を大きく感じることはありますか?

 

A.それはもちろん往々にしてありますよ。(笑)

10年や20年前というころは、ハンコというのは皆が必ず使うという考えがあったので、

一本が数万円というものが当たり前に売れてた時代がありました。しかし今ではそうではありません。


私はネットを使用した販売経路を10年数年ほど前からやっていますが、

その中で感じてきたのが「ハンコは高価なものではなく、安く手に入ればそれでいい」といったお客様の意識の変化でした。

100円均一ショップに並ぶハンコを何も考えずに実印として使用する人が増えていますが、あれはとても危ないことで、同じものがたくさん出回っているハンコを使用するっていうのは本当はとても危険なことなんですよね。銀行員もその危険性を考えずに届け印として登録しています。ああいった類のハンコは認め印として使用するもので、ハンコを使用する意味というのをちゃんと分っていないと本当に危険なんです。



Q.
御社の今後のビジョンをお聞かせください。

A. ビジョンを掲げても結局その通りにならない。というのはあるのですが・・笑

お客様がデザインしたものをそのままスタンプにするというサービスをやっていて、

このサービスはお客様の喜びの度合いが大きいと感じているんです。

これはこちらの都合ですが、デザインをするという手間が省ける分、効率もとても良いですし、お客様がデザインするものを見るだけでも本当に楽しいです。

 

そしてこれからはそのサービスをスタンプだけではなく、表札にしてみたり、名刺にしてみたり・・というように色々幅を広げていくサービスを展開できればと考えています。

 

本日はありがとうございました。


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【取材を終えて】


今回取材させていただいた、株式会社岡田商会 取締役部長 岡山耕二郎様。

昭和52年生まれの同い年。

同じ歳とは思えないほど仕事に対するバイタリティーがある方でした。

会社の経営が危機的な状態にあった時期は、取締役として寝る間もなく、

死にもの狂いで業務にあたられた時期もあったそうです。


しかし、常に「お客様の声」に耳を傾け、顧客満足の徹底追及。

これを惰らなかったことが、経営危機を乗り越える原動力になったとおっしゃられていました。

アイデア一つで楽天の売上ランキングを1位に。


お話を聞いていて、そのアイデア一つを生み出すことは本当に簡単なことではないと感じました。

 

posted by Factory-ONE 電脳工場 メールマガジン編集者 at 11:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 突撃取材
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